ドローン事業は、航空法と現場運用をセットで設計する
こんにちは!Legal Agent代表弁護士の朝戸です。
ドローンは、物流、点検、測量、警備、農業、災害対応、映像制作、建設、インフラ保守で活用が進んでいます。
スタートアップにとっても、ドローンは大きな事業機会があります。
一方で、ドローン事業では、航空法、機体登録、飛行許可・承認、操縦者技能、機体認証、運航管理、事故報告、個人情報、保険、委託契約が関係します。
ドローン事業は、機体を飛ばせるかだけではなく、現場で安全に運用できるかが重要です。
100g以上の無人航空機は登録が必要になる
国土交通省は、屋外を飛行させる100g以上の無人航空機について、登録申請、登録記号表示、リモートID機能などの制度を案内しています。
ドローンを業務利用する場合、まず機体登録の有無を確認する必要があります。
また、機体を購入するだけでなく、誰が登録し、誰が管理し、機体情報を更新し、事故時にどの機体が飛行していたかを追えるようにしておく必要があります。
スタートアップが複数機体を使う場合には、機体管理台帳を作ることが望ましいと考えます。
特定飛行では許可・承認が問題になる
航空法では、一定の空域や飛行方法について、飛行許可・承認が必要になる場合があります。
人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、人又は物件から一定距離を保てない飛行、物件投下、危険物輸送などです。
事業としてドローンを使う場合、現場ごとに飛行計画、空域、飛行方法、操縦者、補助者、周辺環境を確認する必要があります。
契約上、顧客から「この日に飛ばしてほしい」と依頼されても、許可・承認や天候、安全確認が整わなければ実施できないことがあります。
ドローン事業の契約では、飛行可否、延期、キャンセル、安全判断、許認可取得の責任を定めておくことが望ましいと考えられます。
レベル4飛行では体制がさらに重要になる
レベル4飛行、つまり有人地帯での補助者なし目視外飛行が可能となる制度も整備されています。
ただし、レベル4飛行には、第一種機体認証、一等無人航空機操縦者技能証明、飛行許可・承認、運航ルールの遵守などが関係します。
物流や警備、インフラ点検でレベル4飛行を検討する場合、単なるPoCではなく、運航管理体制、事故対応、保険、自治体・警察・地権者との調整を含めて設計する必要があります。
ドローン事業では、技術実証と法令対応を分けて進めると、商用化の段階で詰まることがあります。
撮影・測量では個人情報と権利侵害も見る
ドローンで撮影や測量を行う場合、航空法だけでなく、プライバシー、肖像、個人情報、所有権、施設管理権も問題になります。
住宅地、工場、学校、病院、イベント会場で撮影する場合、人の顔、車両ナンバー、敷地内の様子、営業秘密が映り込むことがあります。
契約では、撮影範囲、データ利用、第三者提供、保存期間、公開可否、映り込み処理、秘密保持を定める必要があります。
まとめ
ドローン事業では、航空法上の登録・許可・承認だけでなく、現場運用、事故対応、保険、個人情報、撮影データ管理をセットで設計する必要があります。
LegalAgentでは、ドローン物流、点検、測量、農業、警備、映像制作の契約、許認可確認、データ利用、事故対応を支援しています。ドローン事業では、飛行技術と法務運用を一体で設計することが実務上のポイントになります。