法改正カレンダー
企業法務に影響する法改正の施行スケジュールを、施行日・改正概要・対象事業者とともに整理したカレンダーです。直近に施行されたものから今後施行予定のもの、検討中の重要法案までを一覧できます。
これからの施行予定
本日以降に施行が予定されている主な改正です。施行月ごとに整理しています。
2026年7月
1件障害者雇用促進法施行令 改正
障害者の法定雇用率を2.5%から2.7%へ引き上げ。
2026年10月
5件労働施策総合推進法 改正(カスハラ)
カスタマーハラスメント防止のための雇用管理上の措置を義務化。
男女雇用機会均等法 改正
就活生・求職者・インターン生に対するセクハラ防止措置を義務化。
国民年金法 改正(育児期間の保険料免除)
自営業者等の育児期間について国民年金保険料の免除制度を創設(根拠:子ども・子育て支援法等改正法)。
医療法 改正
病床機能報告に加え医療機関機能等報告制度を新設(地域医療構想の見直し関係。地域医療構想本体は2027年4月に段階施行)。
サイバー対処能力強化法(重要電子計算機被害防止法)
基幹インフラ事業者に特定重要電子計算機の届出・サイバー攻撃の報告等を義務化(通信情報の利用は2027年11月までに段階施行)。
2026年12月
2件公益通報者保護法 改正
内部通報体制整備の強化、通報者範囲の拡大、不利益取扱いへの直罰規定の新設(解雇等の推定)。
こども性暴力防止法(日本版DBS)
学校・保育等の事業者に職員等の性犯罪歴確認を義務化し、民間事業者の認定制度を創設。
最近施行された改正
2025年から直近までに施行された主な改正です(新しい順)。
資金決済法 改正
暗号資産等取引の仲介業(媒介業)の創設、ステーブルコイン規制の見直し、国内保有命令の整備等。
保険業法 改正
大規模乗合代理店等への規制強化・体制整備義務の拡充。
事業性融資推進法
無形資産を含む事業全体を担保にできる「企業価値担保権」を創設。
民事訴訟法 改正(IT化)
民事訴訟手続の原則デジタル化。オンライン申立て(mints)が可能となり、訴訟代理人は利用が義務化。
薬機法等 改正
条件付き承認制度の見直し、濫用のおそれのある医薬品(指定濫用防止医薬品)の販売規制。
金融商品取引法 改正
TOB(公開買付)の義務基準を「3分の1超」→「30%超」に引下げ、市場内取引も対象に追加、大量保有報告制度の見直し。
携帯電話不正利用防止法施行規則 改正
携帯契約時の本人確認を厳格化(書類の写しによる方式を廃止し、ICチップ読取り等へ)。
道路交通法 改正
自転車に対する反則金(いわゆる青切符)制度を導入。
公益信託に関する法律 制定
主務官庁制を廃して新たな公益信託制度を創設(信託業法等の関係整備を含む)。
民法 改正(共同親権)
離婚後の父母双方による共同親権を選択可能とする等、親子法制を見直し。
子ども・子育て支援法 改正(支援金)
子ども・子育て支援金の徴収を開始(医療保険料に上乗せ。令和8〜10年度に段階導入)。
年金制度改正法(在職老齢年金)
在職老齢年金の支給停止基準額を月51万円(2025年度額)から65万円(2026年度額)へ引上げ。
著作権法 改正
未管理公表著作物等の利用に関する新たな裁定制度(文化庁長官の裁定で最長3年利用可)を創設。
GX推進法 改正
排出量取引制度(GX-ETS)を法定化し参加を義務化(排出枠の割当・償却は段階的に開始)。
物流効率化法(物資の流通の効率化に関する法律)
特定荷主に物流統括管理者(CLO)の選任・中長期計画の作成・定期報告を義務化。
不動産登記法 改正(住所等変更登記の義務化)
住所・氏名変更登記の申請を義務化(変更から2年以内、違反は5万円以下の過料)。
労働施策総合推進法等 改正(両立支援)
職場における治療と仕事の両立支援の取組を事業主の努力義務化。
労働安全衛生法 改正
個人事業者等と同じ場所で作業する場合の元方事業者等の措置義務の対象拡大等(個人事業者自身への義務化・業務上災害報告は2027年に段階施行)。
女性活躍推進法 改正
男女間賃金差異・女性管理職比率の情報公表を義務化(101〜300人は両指標が新規、301人以上は女性管理職比率を追加)。
下請法 改正(中小受託取引適正化法)
法律名を変更し、手形払い等の禁止・一方的な代金決定の禁止、特定運送委託を規制対象に追加。
建設業法・入契法 改正
標準労務費を著しく下回る見積りの禁止、原価割れ契約の禁止、工期ダンピング対策。
育児・介護休業法 改正(第2弾)
柔軟な働き方を実現するための措置(選択して講じる義務)、個別の周知・意向確認を義務化。
労働安全衛生規則 改正(熱中症対策)
一定の高温環境下(WBGT28度以上又は気温31度以上)の作業に、熱中症の報告体制整備・重篤化防止措置を義務化。
戸籍法 改正(氏名の振り仮名)
戸籍に氏名のフリガナを記載(通知到達後、原則1年以内に届出)。
改正貨物自動車運送事業法(トラック法)
元請の実運送体制管理簿の作成、運送契約締結時の書面交付、多重下請の是正等(2026年4月に利用運送事業者へ拡大)。
子ども・子育て支援法 改正
妊婦のための支援給付の創設、こども誰でも通園制度の制度化(給付化・全国実施は2026年4月)。
雇用保険法 改正
自己都合退職の給付制限を原則2か月から1か月に短縮、教育訓練給付の拡充。
育児・介護休業法 改正(第1弾)
子の看護休暇を「子の看護等休暇」に拡充(小3まで)、所定外労働の制限の対象を就学前まで拡大、育児テレワークの努力義務化等。
施行日未定・検討中の主要改正
成立済みで施行日が政令等に委ねられているもの、段階的に施行されるもの、又は改正に向けて検討が進んでいる主な法令です。
早期事業再生法
倒産手続前の事業再生手続を創設(金融機関等の議決権総額の4分の3以上の同意で金融債務を調整)。成立・公布済、施行日は政令待ち。
譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律
動産・債権等の譲渡担保・所有権留保のルールを明文化。成立・公布済、公布から2年6月以内に政令で施行。
厚生年金・健康保険の適用拡大(106万円の壁)
短時間労働者の賃金要件(月8.8万円)を撤廃、企業規模要件を段階的に撤廃(企業規模要件は2027年10月〜2035年10月。賃金要件の撤廃日は政令で別途指定)。
個人情報保護法 改正案
2026年4月7日に改正法案が閣議決定。課徴金制度の導入、こども(16歳未満)の個人情報の規律強化等を含む。
労働基準法 改正
連続勤務日数の上限、勤務間インターバル制度の導入等を検討。
物流効率化法(中継輸送)
中継輸送の促進や共同実施計画の認定制度の創設等。
本カレンダーは2026年6月14日時点で各府省庁・e-Gov等の公表情報をもとに、Legal Agentが企業法務の観点から整理したものです。
施行日及び改正内容は、今後の政令・省令・告示等により変更される可能性があり、一部の法令は施行日が確定していません(「施行日未定・検討中」として表示)。日付が月単位の項目は、確定情報源で日付が一致していないものです。成立済みでも施行日が政令に委ねられている法令や、複数の施行日に分かれて段階的に施行される法令(労働安全衛生法、年金制度改正法、サイバー対処能力強化法等)があり、各項目は代表的な施行日のみを掲載しています。
実際のご対応にあたっては、官報及び各府省庁の公表資料等の一次情報をご確認いただくか、専門家にご確認ください。本カレンダーの情報に基づく対応について、当事務所は責任を負うものではありません。
法改正情報を自社の対応に落とし込む場合
法改正カレンダーは、公開情報をもとに企業実務に関わる施行予定を整理したものです。規程改定、契約書の見直し、社内体制の整備では、事業内容や既存運用を踏まえた確認が必要となることがあります。