eスポーツ・大会運営は、賞金・スポンサー・未成年者対応を分けて見る
こんにちは!Legal Agent代表弁護士の朝戸です。
eスポーツ大会、ゲームイベント、ストリーマー大会、オンラインコミュニティ大会を企画する会社が増えています。
スポンサー、賞金、配信、チケット、グッズ、インフルエンサー、未成年者参加、海外参加者などが絡むと、法務論点はかなり多くなります。
eスポーツ大会は、単なるイベント運営ではありません。
景品表示法、賭博罪、資金決済法、著作権、肖像・パブリシティ、スポンサー契約、未成年者対応、個人情報、配信プラットフォーム規約をまとめて見る必要があります。
賞金の法的性質を確認する
eスポーツ大会では、賞金が注目されます。
賞金を出す場合、景品表示法上の景品類に該当するか、賭博罪との関係で問題がないかを確認する必要があります。
参加者が参加料を支払い、その参加料を原資として偶然性や競技結果により賞金を得る構造では、慎重な検討が必要です。
一方、スポンサーが広告宣伝目的で賞金を提供し、参加者の技能に基づく競技として設計されている場合など、リスクの見え方は変わります。
大会ごとに、参加料、賞金原資、競技性、偶然性、スポンサー表示、参加条件を確認する必要があります。
この点について、消費者庁は、個々の大会の実態から競技者の技能や競技実績に対する「仕事の報酬」と認められる賞金は、景品表示法上の景品類に当たらないとの考え方を示しています。実務では、この枠組みを前提に、大会の競技性、出場者の選抜方法、賞金の位置づけを整理したうえで賞金設計を組み立てることになります。他方で、参加料を賞金の原資として参加者の勝敗に応じて分配する設計は、景品表示法とは別に刑法上の賭博該当性を検討する必要があるため、参加料と賞金原資の流れを切り分けて確認しておきたいところです。
ゲーム著作物の利用許諾を見る
eスポーツ大会では、ゲーム会社の著作物を使います。
ゲーム画面、キャラクター、音楽、ロゴ、実況配信、サムネイル、アーカイブ、二次利用が関係します。
ゲーム会社が大会ガイドラインを公表している場合には、その条件に従う必要があります。
商用大会、スポンサー付き配信、有料チケット、賞金付き大会、グッズ販売では、個別許諾が必要になることがあります。
大会運営者は、ゲームタイトルごとに、利用許諾、配信可否、スポンサー制限、賞金上限、アーカイブ利用を確認すべきです。
スポンサー契約と広告表示を管理する
eスポーツ大会では、スポンサーの露出が重要です。
ロゴ掲出、配信内表示、出演者による紹介、SNS投稿、ノベルティ、キャンペーン、クーポン配布が行われます。
この場合、スポンサー契約で、露出内容、表示位置、配信時間、禁止表現、競合排除、炎上時対応、スポンサー都合の中止、出演者の投稿ルールを定める必要があります。
また、出演者やストリーマーがスポンサー商品を紹介する場合には、広告であることが分かる表示になっているかも確認が必要です。
未成年者参加と保護者同意
eスポーツ大会では、未成年者が参加することがあります。
参加規約、賞金受領、出演、配信、肖像利用、個人情報、交通宿泊、学校・保護者対応を確認する必要があります。
民法上の未成年者である18歳未満の参加者が高額賞金を受け取る場合や、長時間配信に出演する場合には、法定代理人の同意取得、本人確認、安全管理及び同意記録の保存を丁寧に設計すべきです。
また、未成年者向けに課金キャンペーンやガチャ施策を組み合わせる場合には、消費者保護の観点も重要になります。
常設施設か単発大会かで規制の見え方が変わる
また、大会そのものとは別に、ゲーム機等の遊技設備を設置した常設のeスポーツ施設で客に遊技をさせる形態になると、設備と営業実態によっては、風営法のいわゆるゲームセンター営業(5号営業)の許可が問題になることがあります。単発の大会と常設施設では規制の見え方が異なるため、料金体系、設備、営業場所、営業時間及び利用方法を整理し、開業前に所轄警察へ確認しておくことが重要です。
まとめ
eスポーツ・大会運営では、賞金、ゲーム著作物、スポンサー、広告表示、未成年者、配信権、個人情報を分けて確認する必要があります。
LegalAgentでは、eスポーツ大会、ゲームイベント、ストリーマー契約、スポンサー契約、配信規約、賞金設計、未成年者対応を支援しています。eスポーツは、盛り上がる企画であるほど、権利処理と運営ルールを先に固めておく価値があります。